『機械彫り(ロボット彫刻)』の“見分け方”と“危険性”
「機械彫り(ロボット彫刻)」の『はんこ(印鑑)』とは…
『はんこ(印鑑)』の彫刻作業の行程は大きく三つ『字入れ・荒彫り・仕上げ』(詳しくは《彫刻方法の違いについて》をご覧ください。)とあるのですが、その「字入れ作業(原稿作成)」から「仕上げ作業」まで「機械(ロボット)」で作成されたもので、職人の手で“刀”により「仕上げ」されていない『はんこ(印鑑)』のことです。
昨今出回っている『チタン』や、見栄えの良い『水晶や瑪瑙(メノウ)等の貴石類』の『はんこ(印鑑)』は全て「機械彫り(ロボット彫刻)」です。
『機械彫り(ロボット彫刻)』の“見分け方”
【『手仕上げ』と『機械彫り』の違い】
「機械彫り(ロボット彫刻)」は“何面かに研いだ針(直径2~3mm)”を回転させて彫刻しますので、“外角(そとかど:上図□のカ所)”は出せても、“内角(うちかど:上図○のカ所)”は出せず丸くなります。
つまり…“内角(うちかど:上図○のカ所)”がしっかり彫刻してある『はんこ(印鑑)』が、職人の手で“刀”により「仕上げ」されていることの証拠”となり、一番分かりやすい“見分け方”となります。
『印影(押し型)』は朱肉の付き方によって判別しにくい場合がありますが、実物(印面)を見れば一目瞭然です。
『機械彫り(ロボット彫刻)』の“危険性”
どのような“書体(デザイン)”であろうと、「機械彫り(ロボット彫刻)」された『はんこ(印鑑)』は簡単に真似(偽造)されます。
昨今の「ロボット彫刻機」はデザイン(原稿)通り彫刻しますので、そのデザイン(原稿)が“スキャナーで複製されたもの”だろうと、“手書き”だろうと、ほぼ同じ『はんこ(印鑑)』を作成出来る…つまり真似(偽造)が可能な訳です。
これに対し、職人の手で“刀”により「仕上げ」された『はんこ(印鑑)』は、真似(偽造)されにくいと言えます。
ちなみに…『はんこ(印鑑)』の複製(模刻印の作成)は法律で禁じられていますので、以下ご参照ください。
『機械彫り(ロボット彫刻)』の『印影(押し型)』は不鮮明?
『機械彫り(ロボット彫刻)』の『印影(押し型)』が不鮮明な理由は“かえり”にあります。
『刃物』を研いだ経験がある方ならお分かり頂けると思いますが…「機械彫り(ロボット彫刻)」は前述の通り“角のある針”を回転させて彫刻しますので下図のように“かえり”が「上方向」に出来、朱肉の付着を邪魔して“不鮮明”な『印影(押し型)』となります。
【機械彫り後の断面図】
また、『印面調整(印面にペーパーをかけて平らにする)』だけでは、下図のように“かえり”が「横方向」に出来、余分な朱肉が付着して“不鮮明”で“少し膨らみ気味”の『印影(押し型)』となります。
【印面調整後の断面図】
“職人”が枠の外側を削り“かえり”を取るとともに整え(これにより枠の強度が増します)、枠の内側と全ての文字の輪郭を“刀(仕上げ刀)”で「仕上げ」することにより、文字を整えるだけではなく、下図のように“かえり”が取れて初めて“鮮明”な『印影(押し型)』となるのです。
【手仕上げ後の断面図】
ちゃんとした(腕の良い)“職人(国家検定一級印章彫刻技能士)”が彫刻した『はんこ(印鑑)』は綺麗で、『印影(押し型)』は鮮明です。
ここまでお読み頂いた方はお気づきだと思いますが、鮮明でない(ボケた)『印影(押し型)』の『はんこ(印鑑)』もまた、真似(偽造)され易いということは言うまでもありません。
『チタン』や『水晶や瑪瑙(メノウ)等の貴石類』の『はんこ(印鑑)』は全て「機械彫り(ロボット彫刻)」(『手仕上げ』出来ない“印材”)
「仕上げ」まで行う『機械彫り(ロボット彫刻)』の『はんこ(印鑑)』は、市販されている“既製品(認印)”と大差なく、「高額な既製品」と言っても過言ではありません。
冒頭にも述べましたが、昨今出回っている『チタン』や見栄えの良い『水晶や瑪瑙(メノウ)等の貴石類』の『はんこ(印鑑)』は、職人の手で“刀”により「仕上げ」することが出来ません。
『チタン』や『水晶や瑪瑙(メノウ)等の貴石類』の『はんこ(印鑑)』は、全て「機械彫り(ロボット彫刻)」ですので、当店では取り扱っておりません。
逆に言えば、『チタン』や『水晶や瑪瑙(メノウ)等の貴石類』の『はんこ(印鑑)』を販売しているということは、「機械彫り(ロボット彫刻)」の『はんこ(印鑑)』をお客様に提供している『はんこ屋』である“証拠”となりますのでご注意ください。
“安くて当たり前”の「機械彫り(ロボット彫刻)」
ネットで検索すると“受注本数”を誇らしげに表示している店や、“安さ”を売りにしている店もあるようですが…“大量受注”や“激安販売”している店の『はんこ(印鑑)』は「機械彫り(ロボット彫刻)」の可能性が極めて高いとお考えください。
「機械彫り(ロボット彫刻)」の『はんこ(印鑑)』は大量生産も容易であり、ひどい所では“資格”を持っていないどころか『はんこ(印鑑)』についての“知識”すらおぼつかないアルバイトやパートの人がパソコンを使って作成している有様ですので安くて当たり前なんです。
【ご注意ください!】
現行法では、「印章(はんこ)業界」に於いて唯一の“国家認定資格”である『印章彫刻技能士』が存在しなくても『印章業(はんこ屋)』を営むことが出来ますので、“ブローカー”のような業者がはびこり、その結果『はんこ(印鑑)』の“基礎知識”すらない者でも作成出来る「機械彫り(ロボット彫刻)」の『はんこ(印鑑)』が横行しています。
しかも、その多くが『手彫り』や『手彫り仕上げ』や『完全手彫り』と謳っています。
『はんこ(印鑑)』の彫刻方法は以下の三つです。
一、手彫り(完全手彫り)
二、手仕上げ(手書き・手仕上げ)
三、機械彫り(ロボット彫刻)
※『手彫り仕上げ』という彫刻方法はありません。
※『手彫り仕上げ』は『手仕上げ』です。『手彫り』ではありません。
『手彫り仕上げ』などと言った紛らわしく、お客様を惑わすような表記をしている店がありますのでくれぐれもご注意ください。
※彫刻方法に関して詳しくは≪彫刻方法の違いについて≫をご覧ください。
一日に彫刻出来る『はんこ(印鑑)』の“本数”と“価値”
一人の“はんこ職人”が一日に彫刻出来る本数には限りがあります。
私の場合だと…“手書き”の『印影デザイン』を作成し、ご確認・ご了承頂いてから一本一本時間を惜しむことなく丁寧に彫刻させて頂いておりますので、[個人用の銀行印(2文字)]であれば一日に『手彫り』で“3~4本”、『手仕上げ』で“5~6本”が限界です。
“受注本数”を誇らしげに表示している店は一本の『はんこ(印鑑)』を作成するのにどのくらいの時間をかけているのでしょうか?
“資格”も“知識”も持たない者がパソコンを操作し“わずか数分”で「機械彫り(ロボット彫刻)」した『はんこ(印鑑)』にどれ程の“価値”があるのでしょうか?どの程度の“価格”が妥当なのでしょうか?
『はんこ(印鑑)』をお作りになる際には…
『はんこ(印鑑)』特に「実印」や「銀行印」は“唯一無二”であってこそ意味を成します。
世界にたった一本の“唯一無二”の『はんこ(印鑑)』をお求めになるなら…そして確かな技術を持つ“はんこ職人”が彫刻した『はんこ(印鑑)』をお求めになるなら…さらには“嘘偽り”の無い“お客様本位”の『はんこ屋』をお求めになるなら、以下の『はんこ屋』でのご購入はお避けください。
一、職人の手で“刀”により「仕上げ」することが出来ない『チタン』や『水晶や瑪瑙(メノウ)等の貴石類』の『はんこ(印鑑)』を販売している店《上記参照》
一、“大量受注”や“激安販売”を売りにしている店《上記参照》
一、『手彫り仕上げ』という表記をしている店《上記参照》
一、『印相印(開運印)』を販売している店《『印相』とは…?『印相印(開運印)』の“嘘(うそ)”》
一、『一級印章彫刻技能士』の実在が確認出来ない店《国家検定一級印章彫刻技能士とは…?》
一、「彫刻作業を実際にご覧いただける場所」となる『実店舗』が無いネット専門店、または『実店舗』は存在するが営業していない(『はんこ屋』として機能していない)店
最後に…
ここまでお読みくださった方は、少なからず『はんこ(印鑑)』に“興味関心”をお持ちだと思いますので、必ず賢明な“ご判断”・“ご選択”をされることと信じます。
ご来店くださったお客様には誠心誠意ご説明させて頂きますが、通販で『はんこ(印鑑)』をお買い求めになるお客様も少なくありませんので、出来る限り『はんこ(印鑑)』のことをご説明させて頂き、ご理解頂ければと思い、この“ブログ”を作成しております。
この“ブログ”が、少しでも皆さんのお役に立てば幸いに存じます。
当店では、お客様に“気に入って”お使い頂くことが最重要であると考え、彫刻前に“手書き”の『印影デザイン』を作成し、ご確認・ご選択頂いてから“手彫り”または“手仕上げ”致しますので、世界にたった一本の…“唯一無二”の『はんこ(印鑑)』となります。
貴方のハンコ
“無料”でデザイン致します。
国家検定一級印章彫刻技能士が作成する“手書き”の『印影デザイン』を“無料”でご覧いただけます。
ご注文は・・・デザインが“気に入ったら”で結構です。
《お申し込みは》
下記【ご注文フォーム】または【LINEで申し込む】より、お申し込みください。
※『印影デザイン』をお決めいただくまではキャンセル可能ですので、安心してご依頼ください。
※一本一本“手書き”致しますのでデザイン作成には少々日数を頂きます。
※デザイン作成は時間を要する作業ですので“ひやかし”等の迷惑行為およびデザインの転用は固くお断りします。
※ご覧になりたい“書体”と“配列”をご指定ください。
※サイズによりお勧め出来ない“書体”もございますので『サイズ(直径)』も必ずご記入ください。
《書体見本》・《用途とサイズについて》
《印材について》・《彫刻方法について》
皆様からの『印影デザイン』作成依頼を心よりお待ちしております。
京都府長岡京市にて創業50余年
技術と信用を誇る
国家検定一級印章彫刻技能士の店
〒617-0823 京都府長岡京市長岡3丁目8ー1
≪地図≫
≪営業時間と定休日≫
フリーダイヤル 0120-39-1247
Tel. 075-955-1247
Fax. 075-954-1247
E-mail:kyoto@manjidou.jp
印鑑全般お任せください!
『はんこ』のことなら…!
京都・長岡京市の『はんこ屋』
はん工房 万字堂
個人印(実印・銀行印・認印・落款印・他)
会社印(役職印・銀行印・角印・他)
ご出産・ご就職・ご成人・ご結婚・ご開業等の
お祝いにも是非ご利用ください。